国からお金借りる方法

国からお金借りる方法
国からお金を借りるというと、審査がすごく厳しいとか事業をやっていないとお金を借りられないなどのイメージがあるのではないでしょうか。

国が行なっている貸付には様々な種類があり、その中には低所得者世帯を対象としたものや、働く世代を対象としたものなど、実は幅広い方がお金を借りられるようになっているんです。

本記事では国からお金を借りる複数の方法をご紹介しています。

まず次の項目で、自分に当てはまるのはどの貸付かを確認してください。


国からお金を借りる方法一覧

国の貸付制度・種類 対象者と概要
生活福祉資金貸付制度 低所得者世帯、障害者世帯、高齢者世帯
勤労者資金融資制度 中小企業の従業員など
(自治体によって大きく異なります)
日本政策金融公庫 「国の教育ローン」「事業者向けローン」があります
母子父子福祉資金 母子家庭の母または父子家庭の父で、20歳以下の子供を扶養している親
女性福祉資金 配偶者のいない女性など
(その他条件があります)
共済組合貸付制度 公務員
年金担保融資制度 「日本政策金融公庫」と「独立行政法人 福祉医療機構」が貸付を行なっています。
年金の種類によって借入先が異なります。

 
申し込みをする前に、最新の利用条件や金利を必ず確認してください。

国からお金借りる「生活福祉資金貸付制度」

利用対象者 低所得者世帯、障害者世帯、高齢者世帯
貸付の種類 総合支援資金、福祉資金、教育支援資金、不動産担保型生活資金
連帯保証人 原則必要ですが立てなくても貸付可能
貸付金利 連帯保証人を立てる場合は無利子
立てない場合は年1.5%
※緊急小口資金、教育支援資金は無利子
※不動産担保型生活資金は年3%又は長期プライムレートのいずれか低い利率
申込先 各都道府県の社会福祉協議会

 

生活福祉資金貸付制度には4種類の貸付があり、その中でさらに内容が細分化されています。

総合支援資金

貸付の種類 貸付限度額
生活支援費 生活再建までの間に必要な生活費用 二人以上:月20万円以内
単身:月15万円以内
住宅入居費 敷金、礼金などの賃貸契約に必要な費用 40万円以内
一時生活再建費 生活を再建するために一時的に必要で、日常生活費で賄うことが困難な費用
就職や転職を前提としている技能習得にかかる経費
滞納している公共料金などの立て替え費用
債務整理をするために必要な経費 等
60万円以内

 

福祉資金

貸付の種類 貸付限度額
福祉費緊急 生業を営むために必要な経費など
※その他、多数の種類があります
580万円以内
小口融資 緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合の少額費用 10万円以内

 

教育支援資金

貸付の種類 貸付限度額
教育支援費 低所得世帯に属する者が高等学校、大学又は高等専門学校に修学するために必要な経費 <高校>月3.5万円以内
<高専>月6万円以内
<短大>月6万円以内
<大学>月6.5万円以内
※特に必要と認める場合は各上限額の1.5倍まで貸付可能
就学支度費 低所得世帯に属する者が高等学校、大学又は高等専門学校への入学に際し必要な経費 50万円以内

 

不動産担保型生活資金

貸付の種類 貸付限度額
不動産担保型生活資金 低所得の高齢者世帯に対し、一定の居住用不動産を担保として生活資金を貸し付ける資金 土地の評価額の70%程度
月30万円以内
要保護世帯向け不動産担保型生活資金 要保護の高齢者世帯に対し、一定の居住用不動産を担保として生活資金を貸し付ける資金 土地及び建物の評価額の70%程度
(集合住宅の場合は50%)
生活扶助額の1.5倍以内

 
生活福祉資金貸付制度は低所得者世帯、障害者世帯、高齢者世帯を対象としています。

・低所得者層とは?
詳細はお住いの地域ごとの基準によって変わりますが、目安としては市町村民税非課税世帯となります。

・障害者世帯とは?
身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療養手帳を持つ方がいる世帯。

・高齢者世帯とは?
65歳以上の方がいる世帯。

生活福祉資金貸付制度カードローンのように気軽にお金を借りる感じではなく、本当に困った時に借入するような形となります。

たとえば、福祉資金の緊急小口融資。貸付金額は10万円以内と少額ですが、緊急性が高く一時的に生計の維持が困難となった場合の少額費用としてお金を借りることができます。

すでに複数の消費者金融や銀行などからお金を借りていて、債務整理をしたいけどその予算がないといった場合には一時生活再建費を利用できます。

緊急小口資金と教育支援資金以外は原則保証人が必要ですが、立てなくても金利は1.5%なので超低金利でお金を借りることができます。

生活福祉資金貸付制度の注意点

生活福祉資金貸付制度の連帯保証人になっている人は、生活福祉資金貸付制度でお金を借りることができません。

生活福祉資金貸付制度は給付金ではないので、必ず返済しなければいけません。そのため、返済の見込みが全くない場合はお金を借りられないこともあります。

また、生活保護を受けていると借り入れができない場合もありますが、自治体次第では貸付を行なっていることもあるようです。

それから、生活福祉資金貸付制度には債務整理の費用にできる貸付はありますが、消費者金融などからの借り入れのおまとめや借り換えを目的とした借り入れもできません。

<参考>:厚生労働省 生活福祉資金貸付制度

国からお金借りる「勤労者資金融資制度」

勤労者資金融資制度は働く人を対象にした貸付です。自治体の公式サイトなどで紹介されていますが、貸付は信金やろうきんなどが行なっています。

勤労者資金融資制度には色々な呼び方があり、「勤労者生活資金融資制度」とか「勤労者支援融資制度」などと呼ばれることもあります。

実施していない地域もありますので、詳細はお住まいの自治体に問い合わせてみてください。

勤労者資金融資制度の対象となる人や融資の内容は、自治体によって大きく異なります。

たとえば東京都は、東京都に在住または在勤の中小企業従業員を対象とした融資を2種類と、家内労働者向けの融資を1種類用意しています。

<参考>:東京都中小企業従業員生活資金融資制度

これに対して、岐阜県中津川市の勤労者資金融資制度では、中津川市で働いている人、または中津川市に定住し働きたいという方向けに生活資金と住宅資金の融資を行なっています。

<参考>:勤労者資金融資制度 中津川市

勤労者資金融資制度の注意点

勤労者資金融資制度は自治体によって利用条件が大きく異なりますし、問い合わせ先も違ってきます。必ずお住いの地域の制度を確認するようにしましょう。

金利はかなり低く、東京都の場合は借り入れ内容によって1.5%~1.8%となっています。連帯保証人は原則不要で、担保もいりません。

国からお金借りる「日本政策金融公庫」

日本政策金融公庫は国が100%出資している金融機関です。貸付の種類は複数あるのですが、ここでは大きく2つに分けてご紹介します。

国の教育ローン

教育一般貸付は子供の学費や進学に関する費用にできる国からの融資です。

★教育一般貸付

利用できる方 子供の教育資金が必要な方
※世帯収入の条件があります
利用例 大学・大学院、短大、高校、高専、専門学校、各種学校、予備校、デザイン学校
入学金、授業料、受験費用、定期券代、在学のためのアパート代、パソコン購入費など
限度額 350万円
海外留学資金は450万円(条件付き)
金利 1.78%
返済期間 15年
(在学期間は据置期間となります)
融資までの期間 20日程度
奨学金との併用 可能

 

★教育一般貸付を利用できる世帯年収
国の教育ローンを利用できるのはその保護者の世帯年収が以下の表の金額以内の方となります。

子供の数 世帯年収(所得)の上限
1人 790万円(事業所得は590万円)
2人 890万円(事業所得は680万円)
3人 990万円(770万円)
4人 1,090万円(870万円)
5人 1,190万円(970万円)

 

世帯収入は子供が2人以内であれば上限が緩和されることもあります。また、母子家庭や父子家庭のひとり親世帯や低所得者層の世帯には金利がさらに低くなる優遇措置もあります。

金利は1.78%固定なので、途中で上がってしまう心配もありません。

返済期間は最長15年です。在学中は据置期間になるので、学校に通っている間は利息のみの返済で大丈夫です。

<参考>:日本政策金融公庫 教育一般貸付 (国の教育ローン)

事業主の方向けのローン

日本政策金融公庫は個人企業や中小企業向けの融資も行なっています。

新規事業を行なっている方向けの「新規開業資金」、海外展開を狙っている方向けの「海外展開・事業再編資金」、事業を行なっている方全般向けの「普通貸付」など、多数の貸付を行なっています。

事業者向けのローンなので個人がお金を借りることはできませんが、いずれも低金利で返済期間も無理がないものに設定されています。

<参考>:日本政策金融公庫 融資制度一覧から探す

国からお金借りる「母子父子福祉資金」

母子父子福祉資金は、母子・父子世帯の方が利用できる低金利の貸付です。

20歳未満の子供を扶養している親が利用できるのですが、連帯保証人がいれば無利息でお金を借りることができます。

なお、母子父子福祉資金は自治体によって名称と内容が異なりますので、お住まいの地域の母子父子福祉資金をご確認ください。

ここでは東京都を例にご紹介します。

・利用対象者
東京都に6ヶ月以上在住している母子家庭の母、または父子家庭の父で20歳未満の子供を扶養している方となります。

・貸付内容
修学、就職、引越しなど12項目に分かれていて、それぞれに限度額や金利が定められています。

事業開始資金、事業継続資金、修学資金、就学支度資金、技能習得資金、修業資金、就職支度資金、医療介護資金、生活資金、住宅資金、転宅資金、結婚資金

・連帯保証人について
一部無利息でお金を借りられるものもありますが、それ以外は原則連帯保証人を立てて、無利息でお金を借りることとなります。どうしても見つからない場合は年1%の有利子となります。ただし返済可能であることを証明して連帯保証人を立てることが困難と認めてもらう必要があります。

<参考>:東京都福祉保健局 母子福祉資金・父子福祉資金の貸付け

国からお金借りる「女性福祉資金」

女性福祉資金は配偶者のいない女性向けの貸付です。
自治体によって利用条件が変わりますので、ここでは東京都を例にご紹介します。

・利用対象者東京都内に6ヶ月以上在住している配偶者のいない女性で、以下のいずれかに該当する方となります。

(1)親・子・兄弟姉妹などを扶養している方(所得制限なし)
(2)年間所得が2,036,000円以下で、かつて母子家庭の母として20歳未満の子を扶養したことがある方。または婚姻歴のある40歳以上の方。

いずれの場合も、貸付が自立になると判断されて、返済計画を立てることができる方が対象となります。

・貸付内容
修学・就業・転宅などにより11種類に分かれています。

事業開始資金、事業継続資金、技能習得資金、就職支度資金、医療介護資金、生活資金、住宅資金、転宅資金、結婚資金、修学資金、修学支度資金

・利子、連帯保証人について
女性が扶養する子供などのための技能習得・就職支度・修学・就学支度資金は無利息です。
女性の収入によっては保証人が必要となる場合もあります。

女性本人のための資金、または女性が扶養する子供などの医療介護・結婚資金は原則保証人が必要となります。保証人を立てることで無利息での借り入れが可能となります。

ただし、返済が可能と認められれば、どうしても保証人を立てることが難しい場合は保証人を立てずに年1%の金利で借り入れを行うことも可能です。

<参考>:東京都福祉保健局 女性福祉資金の貸付

国からお金借りる「共済組合貸付制度」

共済組合貸付制度を利用できるのは公務員です。公務員の方は副業が禁止されていますし、職業柄、消費者金融なども利用しにくいのではないでしょうか。

共済組合貸付制度での借り入れは、自分の退職金や給料を担保にお金を借りる方法なので審査もそこまで厳しくありませんし、お金を借りたことが信用情報機関に記録されることもありません。
総量規制にも該当しませんし、審査の際に信用情報機関に照会がかかることもないんですよ。

・貸付の種類
共済組合貸付制度の貸付は12種類に分かれています。

普通貸付、住宅貸付、一般災害貸付、住宅災害新規貸付、住宅災害再貸付、医療貸付、入学貸付、修学貸付、結婚貸付、葬祭貸付、高額医療貸付、出産貸付

この中で最も利用しやすいのは「普通貸付」です。

・普通貸付の利用条件
普通貸付の利用条件は「組合員が臨時に資金を必要とするとき」となっています。具体的には車の購入や家電製品の購入などが該当します。

・普通貸付の限度額
限度額は200万円を上限として、給料月額の6倍の範囲で借りることができます。

・普通貸付の金利
加入している組合によって変わりますが、地方職員共済組合の場合は年1.26%となっています。

・普通貸付の返済方法
基本的にはお給料とボーナスからの天引きで行われます。

貸付の種類ごとに利用目的が定められているため、生活費がちょっと足りない時に借りるといった使い方はできませんが、非常に低金利で利用できるため資金使途がハッキリしている場合に便利な借り入れです。

<参考>:地方職員共済組合 貸付事業

国からお金借りる「年金担保融資制度」

年金を担保にしてお金を借りる方法は

・日本政策金融公庫の「恩給・共済年金担保融資」
・独立行政法人 福祉医療機構の「年金担保貸付事業・労災年金担保貸付事業」

のどちらかしかありません。

これ以外で「うちなら年金を担保にお金を貸せますよ」などと言ってくる業者は悪質な詐欺業者となりますので、くれぐれもご注意ください。

日本政策金融公庫 恩給・共済年金担保融資

利用対象者 (1)恩給や災害補償年金を受けている方 (2)共済年金や厚生年金を受けていて、以下に該当しない方。
・生活保護を受給している
・恩給・共済年金担保融資を利用中に生活保護を受給し、生活保護廃止後5年経過していない
限度額 250万円
ただし担保になる年金年額の3年分以内
250万円
ただし担保になる年金年額の1.8年分以内
資金使途が生活費の場合は100万円
利率 年0.36% 年1.71%
資金使途 住宅などの資金や事業資金など
返済 返済金として恩給や共済年金などを公庫が受け取ります
(恩給や共済年金などの証書を預けます)

 
日本政策金融公庫の年金担保融資を利用できる方は、恩給、災害補償年金、共済年金、共済組合が支給する厚生年金を受けているいずれかの方に限られます。

国民年金などのその他の年金を担保にしたい場合は、次の独立行政法人福祉医療機構の年金担保貸付をご覧ください。

<参考>:日本政策金融公庫 恩給・共済年金担保融資

独立行政法人 福祉医療機構 年金担保貸付事業・労災年金担保貸付事業

利用対象者 国民年金・厚生年金保険年金証書
国民年金証書
厚生年金保険年金証書
船員保険年金証書
のいずれかをお持ちで、現在受給中の方
限度額 次の3つの要件を満たす額の範囲内
(1)10万円~200万円の範囲内(ただし資金使途が「生活必需物品の購入」の場合は、10万円~80万円の範囲内)
(2)受給している年金の0.8倍以内(年額。所得税額に相当する額を除く)
(3)1回あたりの定額返済額の15倍以内
利率 年金担保融資:2.8%
労災年金担保融資:2.1%
資金使途 後述する8種類に分かれます
返済 利用者の年金を独立行政法人福祉医療機構が年金支給機関から直接受け取ります。
融資が実行された月の翌々月以降の偶数月から返済が開始されます。

 

独立行政法人 福祉医療機構の年金担保貸付の種類は8種類に分かれています。

保健・医療 疾病予防に必要な費用
負傷及び疾病の療養に必要な費用
出産費用
その他、保健・医療に必要な費用
介護・福祉 介護・福祉に係るサービスの利用に必要な費用
介護・福祉に係る物品の購入に必要な費用
その他、介護・福祉に必要な費用
住宅改修等 住宅の改修等に必要な費用
住宅や土地の購入に必要な費用
住居の引越しに必要な費用
教育 教育や学習等に必要な費用
冠婚葬祭 冠婚葬祭等に必要な費用
事業維持 生業を営むために必要な費用
債務等の一括整理 債務等の返済に必要な費用
生活必需物品の購入 生活に必要な耐久消費財の購入に必要な費用

 

・融資申し込み窓口はどこ?
年金を受給している金融機関が窓口になります。ただし、農協、ゆうちょ銀行、労働金庫などでは申し込みができませんので、これらで受け取りを行なっている場合は、先に受け取り金融機関口座を変更する必要があります。

<参考>:独立行政法人 福祉医療機構 年金担保貸付事業・労災年金担保貸付事業

国からお金を借りるメリット

国からお金を借りることの最大のメリットは、金利が低いことです。連帯保証人を立てたら無利息とか、立てられなくても年1.5%などの金利設定は銀行カードローンや消費者金融では絶対にありえません。

また、お金の借り入れ先として国以上に安心できるところはまずないでしょう。安全な借り入れができるという点も国からお金を借りる大きなメリットですね。

国からお金を借りるデメリット

デメリットというよりも覚えておいてほしい仕様ですが、まず、国からは即日融資を受けることができません。

審査は慎重に行われますので、最低でも2週間程度かかります。長くなると融資までに1ヶ月以上かかってしまうこともあります。国からの融資は、スピードでは消費者金融にかないません。

慎重審査に伴い、必要な書類も膨大になります。また、必要書類の中は取得するために費用が発生するものもあります。(住民票など)

書類を揃えるだけでも大変なのですが、相談や審査のために何回も受付窓口に足を運ばないといけないケースもあります。

本人確認書類だけでOKなカードローンと比べると「簡単便利」とはいきません。

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