借金の返済を延滞・踏み倒すとどうなる?時効はあるの?

返さなければいけない借金を延滞したり踏み倒してしまうと、「ブラックリストに載る」とか「怖い人が家に取り立てに来る」などと聞いたことがありませんか?

その一方で「借金には時効があるから、何年か逃げ切れれば大丈夫」という都市伝説のような噂もあります。

でも、実際のところはどうなのでしょうか。

ここでは、

・消費者金融などのカードローン会社の返済を延滞するとどうなるのか
・延滞が発生したら最終的にどうなるのか
・時効を迎えて踏み倒すことはできるのか?

などなど、借金の延滞・時効・踏み倒しについて詳しく解説していきます。


延滞はいつから発生する?

厳しいようですが、借りたお金の返済が支払い期限から1日でも遅れたら延滞となってしまいます。

また、返済期限はカードローン会社と契約をする際に取り決めた約束事なので、たった1日でも遅れてしまうとペナルティが課されることになります。

ペナルティには段階があるのでいきなりブラックリストに載るということはないのですが、多くの場合延滞初日から「遅延損害金」と呼ばれる延滞料がかかってくることになります。

遅延損害金とは?いくら支払うの?

遅延損害金は延滞が発生してから解消されるまでの間、日割りで発生する延滞料になります。

金額はカードローン業者ごとに決められています。

●消費者金融の遅延損害金

カードローン業者名 遅延損害金
アコム 20%
プロミス 20%
SMBCモビット 20%
レイクALSA 20%
アイフル 20%

 
大手消費者金融の遅延損害金は、元本(借りている金額)に対して20%になっています。
日割りで発生するので、実際に支払う金額は借入残高と延滞日数によって決まってきます。

●遅延損害金の金額

借入残高 延滞日数
1日 5日間 10日間 30日間
5万円 27円 136円 273円 821円
10万円 54円 273円 547円 1,643円
20万円 109円 547円 1,095円 3,287円

 
延滞してしまうと利息にプラスして遅延損害金を支払わないといけないので、返済負担が大きく増えることになります。

延滞中に新たな借り入れはできる?

返すべきものを返していないのに、借り入れができるなんて甘いはずがないですよね。
延滞している間は新規融資を止められてしまうので、返済が必要な金額を全て支払って延滞が解消されるまではお金借りることはできません。

延滞するとブラックリストに載るって本当?

ここからは延滞とブラックリストの関係について進めていきます。

よく、「ブラックリストに載る」という言い方をしますが、ブラックリストという名前の表がどこかにあるわけではありません。

ブラックリストに載るということは、延滞や強制解約などの非常にネガティブな行いが信用情報機関に記録されることを言います。

●信用情報機関
JICC:日本信用情報機構
CIC:割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関
KSC:全国銀行協会

これらの信用情報機関にはローンやクレジットカードの利用状況などが細かく記録されているのですが、延滞・代位弁済・債務整理・強制解約などの金融事故情報が記載されてしまうことをブラックリストに載ると表現しています。

どれくらい延滞したらブラックリストに載るの?

どれくらい延滞するとブラックリスト入りするのかは信用情報機関ごとに決められているのですが、3社とも「3ヶ月以上」が目安となります。

ただし、同じ金融機関で2回以上延滞を繰り返すと3ヶ月を待たずにブラックリスト入りしてしまうこともあるので安心はできません。

借金を延滞した後の流れ

借金を延滞すると当然返済を求められることになるわけですが、具体的にどんな流れで催促されるのでしょうか?

できることなら経験すべきではないですが、延滞が発生して放置してしまった後の一般的な例をご紹介します。

催促の電話がかかってくる

電話での催促は「支払い期限の翌日」からかかってきます。1日でも返済が遅れると電話があると思っておきましょう。

1日程度の延滞だと、本当にうっかり支払いを忘れていただけというケースもありますので、この時の電話は催促というよりも「ご返済が確認できなかったのですが、いつ頃までにご入金いただけそうですか?」という感じの穏やかなものです。

それでも遅延損害金は発生しますが、この段階で入金すれば特に大きな問題になることはありません。

催促の電話がかかってくるタイミング:延滞発生日

携帯が繋がらない時は固定電話・勤務先に連絡がある

催促の電話は、最初は携帯にかかってきます。この電話にちゃんと出れば家の電話に連絡があることはありませんが、携帯が繋がらない場合は固定電話に連絡が入ることになります。

携帯も固定電話も繋がらない場合は、勤務先に電話がかかってくることもあります。

お金を借りている本人以外に用件を伝えることはありませんが、この時点で周囲に怪しまれる可能性はありますね。

ちなみに、催促連絡は申し込みをした時に希望した電話番号あてにかかってくることになります。

家に固定電話があったとしても携帯電話しか登録していなければ家の電話あてに催促されることはありません。

返済を促す催促状が届く

電話が繋がらない場合は、ハガキでの催促が行われます。

この時点でもプライバシーに配慮があり、ハガキは内容が見えないような圧着ハガキですし、外観からはお金を借りていることがわからないようになっています。

差出人名も工夫されています。

●督促状の差出人名は?

業者名 差出人名
アコム ACサービスセンター
プロミス SMBCコンシューマーファイナンスまたは個人名
SMBCモビット MCセンター
レイクALSA 個人名
アイフル 個人名

 
これらは消費者金融になりますが、銀行カードローンの場合は銀行名(プラス部署名など)が記載されていることが多いです。

万が一、家族がハガキを手に取ったとしてもすぐに借金の催促だとはわからないと思いますが、開封されてしまったらすぐにわかってしまうでしょう。

実際、カードローン業者からの郵便物は、借金をしていることが家族にバレる大きな原因になっています。

催促状が届くタイミング:電話が繋がらなかった場合。または返済が確認できないまま数日過ぎた場合。

催促状が催告状に変わる

ハガキや封書で届く催促状を無視していると、内容証明郵便で催告状が届くことになります。

催告状の封筒にはカードローン業者名が書かれているので、家族が受け取ってしまったら借金に関することだとかなり怪しまれることになるでしょう。

書かれている内容も「5/25までに○○円を支払ってください」というような日付を指定した厳しいものになります。

この期限を守らなければ法的手段などの然るべき措置を取られることになります。

催告状が届くタイミング:延滞から数ヶ月経過後。

貸金業者が自宅に催促に来ることはあるの?

以前は電話に一切出ず返済も確認できないといった場合は、返済交渉のために金融機関の担当者が自宅に訪問することもありました。

しかし、貸金業法の改正により訪問取り立ては非常にリスクが大きいものになってしまったので、近年では直接取り立てを行うようなことは滅多にありません。

しかし、安心はできませんよ。

なぜかというと、訪問して直接返済を請求することをしなくなった代わりに、比較的あっさりと裁判所に申し立てて法的手段を取られるようになってしまったからです。

最終的には法廷手段を取られてしまうこともある

電話、書面での催促を無視し続けると、裁判所への申し立てが行われ法的措置が取られることになります。

判決の判決に基づいて財産の差し押さえが行われることになるので、銀行口座(預貯金)、給料、不動産などが差し押さえられてしまいます。

裁判所からの督促が届くタイミング:カードローン業者の取り立て方法にもよりますが、延滞から3ヶ月程度で届くこともあります。

借金に時効があるって本当?踏み倒すことができるの?

実は借金には時効があり、一定の条件を満たすことで返済の義務がなくなります。しかし、「だったら時効を成立させたい!」と思うのは甘いです。

そもそも自分が借りたお金は返済すべきですし、踏み倒して時効を成立させることにデメリットやリスクがないはずがありません。

とりあえず、借金を踏み倒すための時効を成立させる方法から見ていきましょう。

借金時効の条件

刑事ドラマを見ていると、一定期間たてば自動的に時効が成立するような感じもしますが、借金の時効は時間の経過だけでは成立しません。

時効を成立させて踏み倒しを行うには2つの条件をクリアする必要があります。

1.法律で定められている期間が経過していること

借金の時効を成立させるための期間は、お金を借りている相手によって決まっています。

●借金の時効成立までに必要な期間

相手が消費者金融や銀行カードローンなどの「会社」の場合 5年
相手が家族や友人などの「個人」の場合 10年

 
消費者金融から借りたお金を踏み倒す場合、5年間待つことができれば時効が成立するのですが、ここにはさらに条件があり、ただ5年経てば良いというわけではありません。

「時効の中断」になってしまう中断事由に該当すると時効期間がリセットされてしまうんです。

時効が中断となるケース

お金を貸した方からすると、元金が戻ってこないばかりか収益になるはずの利息も返済されないので、時効が成立するのはたまったもんじゃありません。

そのため、あの手この手で時効の成立をストップさせるための方法をとってきます。

催促・請求を行う

債権者が裁判上の請求を行うと時効の中断事由となってしまいます。

●裁判上の請求の例
・裁判所で話し合いを行う「調停」の申し立て
・訴状を提出する
・簡易裁判所に支払い催促を行う
・内容証明郵便で催告状を送る
など
お金を借りていることを認めさせる「債務の承認」

時効期間中に1度でも返済をしたり、お金を借りていることを認めてしまうと、その時点で時効期間がリセットされてしまいます。

●債務の承認の例
・借金を1円でも返済する
・カードローン業者と連絡して債務を認める
・支払いをする約束証などにサインをする
・返済の猶予を要求する
・借金の減額を要求する
など

貸金業者が催告状を内容証明郵便で送ってくるのは、確実に受け取ってもらうという目的もありますが、時効の成立を防ぐという目的もあります。

差し押さえ

裁判所から差し押さえ許可が出てしまうと時効が中断となります。

2.借金を踏み倒す手続き「時効援用」を行なっていること

必要な期間が経った後に時効援用を行うことで、はじめて時効となります。

時効の援用は、時効成立までの期間終了後に「時効が成立したので支払い義務も消滅しています」という意思表示を行うことで成立します。

この「債権者に対して時効の成立を主張すること」が時効援用の手続きとなるのですが、時効の援用方法に正式な決まりごとがあるわけではありません。

一般的には時効が消滅していることを通知する文書を内容証明郵便で送って受け取ってもらうことになります。

時効を成立させるための流れ

時効を成立させるためには、以下のような流れが必要になります。

1.時効期間を満了させる
2.時効の援用をする(内容証明郵便を送る)
3.時効が成立となり、支払い義務が正式になくなる

こう書いてしまうと簡単なことのように思えますが実際はなかなか難しいものです。

時効が成立するまでの期間、成立後にどんなデメリットやリスクがあるのかを知っておきましょう。

借金の踏み倒しを行うリスク・デメリット

消費者金融からの借り入れで時効を成立させたい場合、まずは一切の催促を無視して内容証明郵便も受け取らずに最低5年間過ごすことになります。

時効の中断となったらそこからさらに5年間なので、簡単なことではないですね。

時効が成立するまで借金は増え続ける

時効成立を待つ間も、借金はどんどん増え続けます。

借金を踏み倒すために相手にするのは取り立てのプロなので、借金の時効成立の成功率は高くありません。

無理だった場合の支払い金額を考えると非常にリスクが高い方法と言えますし、時効を狙ってしまったがために自己破産となってしまうこともありそうです。

借金から逃げるために生活が非常に不安定になる

引越しや転職を繰り返さないといけないこともあるでしょうし、家族がいたら迷惑をかけることは間違いありません。

借金を踏み倒すために子供が学校を転校しなければならないという状況は悲しすぎます。

精神的負担が大きい

よほど大胆な人でなければ、借金を抱えて逃げ続けているという精神的負担が大きくのしかかることになるでしょう。

まともな社会生活をおくれないことからストレスが大きく生活も一変します。不安で怯える毎日を過ごすことで人相まで変わってきそうです。

覚悟を決めたとしても最後まで持たせることができるでしょうか。

時効が成立する可能性は非常に低い

債務者は時効期間が満了していると思っていても、実は中断されていて成立していないということもあります。

また、債権回収業者のような回収に特化したところに依頼されてしまうと、債務者がそう簡単に時効を迎えられることはありません。

銀行口座や給料が差し押さえになることもありますし、そもそも時効が成立するケースは非常に少ないのです。

借金の踏み倒しが成功してもデメリットがあるの?

借金の踏み倒しが成功したとしても、その後の人生に影響しないということはありません。

5年間はクレジットカードを作れない、ローンを組めない

時効が成立すると信用情報機関に「延滞」「延滞解消」「貸倒」「契約終了」などの記録が最長5年間残ります。

この記録がある間は、クレジットカードやローンの新規契約はまず無理です。

長期延滞を行なった時点で手持ちのクレジットカードも使えなくなるので、数年間は現金のみの生活になります。

ローンが組めないことから大きな買い物はできませんし、スマホを分割払いで購入することもできなくなります。

踏み倒した貸金業者からは2度とお金を借りられない

信用情報機関からは踏み倒した記録が消えても、踏み倒しを行なったカードローン業者の社内には半永久的に記録が残ることになります。

時効成立後もその貸金業者からお金を借りることは今後一切できなくなるでしょう。


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